やっと老人保健施設に空きが出て、7ヶ月の母の在宅介護が終わります

気になること

4月から、母が小規模多機能の施設でお世話になって丸7ヶ月が経った。
正直、長かった。しんどかった。

小規模多機能サービスは「在宅介護」の枠組みで、その名が示すとおり基本は「在宅」。だけど平日はずっと施設で過ごすのでも大丈夫だとのことで利用をスタートしたのだったが、週末2泊だけでも負担が重すぎ、週末1泊のみでと願い出たところ代わりに平日に1泊2日を入れるよう要請されてお手上げ状態になった顛末は、ケアマネさんとのコミュニケーションに疲れました。仕事と介護の両立の大変さをもっと理解してほしいに書いたとおり。
すでに自宅で認知症の父を介護しているシチュエーションからして、仕事との両立を前提とする私と姉には全介助状態の母を週末だけでも家で介護するのは持続不可能な負担であった。ほんとに、疲れましたよ、よよよ〜。
しかも持続不可能を痛感して9月頭に老人保健施設とケアハウスの2つの施設に申し込みをしたものの、なかなか空きが出ず、しんどいしんどい2ヶ月だった。しかし、ここにきて明日11月13日にやっとやっと老健に移れることになり、ホッとしているところです。ありがたや。ふぅ。

この7ヶ月、何が大変だったかといえば、母の滞在中は私も姉も週末にほぼ休めないことだった。
どんなふうかといえば、土曜の夕方 4 時過ぎの母到着前後にリビングに設置してある介護ベッドに柵を取り付けてベッドメイキングして、オムツ替え用のグッズ諸々を入れてある可動式BOXを隣の部屋からゴロゴロ出してきて、母が到着したら好みの場所に車椅子を押していき(たいてい庭が見える窓際)、お茶を飲みたがれば淹れて出し、持ち帰った洗濯物を洗濯機に入れてオン、そしてなるべく早めに一旦ベッドに寝かせてオムツを替え、それから夕飯の支度に取り掛かり、合間に洗濯物を干したりテーブルもセットして、食事の用意ができたら移動させてエプロンをつけてあげて配膳して、食事中は横に座って自分も食べながら様子を見て必要があれば母のおかずを一口大に切ったりご飯を適量スプーンにのせてあげたりして、食後は口をゆすぐ水を入れたコップと吐き出すための洗面器を用意して歯磨きしてあげて(家の構造上、車椅子で洗面所に行けないから)、移動してベッドに一旦寝かせてオムツ替え、そのあとで車椅子に移乗させてTVタイム。
たいてい、ここまでで母の到着から約4時間が過ぎている(@_@)。

母と父が一緒にTVを見ている間に自分の用事が少しできればラッキー。その後、パジャマに着替えさせ、オムツを替えて、一旦おやすみなさい。それがだいたい夜9時くらいで、そのまま朝まではオムツが持たないので、いつもは10〜11時に就寝する私だけれど何かしながら深夜12時までがんばって起きていてオムツ替えをしてから就寝。それでも翌朝は「オムツを替えなくては」と遅くとも6時半には起きる。で、着替え、薬の服用、蒸しタオルで顔を拭いて髪の毛にブラシをかけてあげて、ご飯の支度、朝食時から食後の細々は夕食時と同様で、オムツ替えが済んだら母はたいてい気持ちよさそうにいびきをかいて一眠り。その間に、次の1週間の薬を確認しながら袋に入れたり、必要な衣類やオムツ類を整えてカバンに詰めたり、連絡ノートに母の様子や便の状態などの申し送りを書くといった用事を片付けていかなければならない。あとは母が起きているあいだは手の爪を毎週、足の爪(変形しているのでなかなか難しい)も数週間ごとに切り、1ヶ月半に1度は髪の毛も切ったよ(@_@)。
ともかく次から次へとやることがある。

姉は姉で、もちろん阿吽の呼吸で手を貸してくれるし、しょっちゅうクダを撒いてくる認知症の父の世話をしたり、父母が一緒に見るに適したオンライン番組のセレクト、食前に一緒に歌う、会話を盛り上げる、食事の片付け、昼食の調達、おやつの用意、衣類の準備もやってくれることもあって、やはり休む暇なく動いているのでありますよ。

という感じで、この7ヶ月、土日が私たちにとっては「休日」ではなかったの。
しかも8月のあいだは毎週平日にも1泊2日、10月は通院時に平日1泊2日もあった。そりゃもう限界(@_@)。

そして母の滞在時の盛りだくさんのお世話に加えて、私にとって特にプレッシャーが大きかったのがオムツ類の在庫管理と発注・購入だった。
昨年5月に母を札幌から所沢に連れてきてから今年4月までは、老人保健施設と特別養護老人ホームのショートステイでの「入所」扱いだったのでオムツ類は全て施設にお任せだったのだが、「在宅介護」の枠組みとなると、家で用意しなければならないのであった。これがなかなかめんどうでして。

というのも、用意すべきものが3種類ある。
紙オムツ(テープ付き)、尿とりパッド日中用(3回分)、同夜間用(6回分)。
経験を経るごとに1日・1週間のそれぞれの使用数をおおよそ予測できるようになったけれど、ときに不測の事態が起きてどれか一種だけ予想以上に消耗されることもある。十分余裕をもって施設に渡したつもりなのに足りなくなったこともある。仕事が忙しくてうっかり在庫チェックを忘れていて、母が到着してから「え? 夜間用パッドがないじゃん」と気づいてドラッグストアに自転車を走らせたこともある。母を送り出す日に「え? 肝心の紙オムツがちょっとしかない!」と気づき、送り出してから自転車でドラッグストアに寄って購入して施設に届けたところでそれがSサイズではなくMサイズだったことが発覚し、ドラッグストアにはSサイズがなかったので返品して帰ってネット注文したこともあった。

しかも、ありがたいことに月5,600円分を上限として介護保険負担割合証に記載された割合分だけの支払いで済むという所沢市の介護保険紙オムツ給付(要介護2から5の認定を受けている人を対象とする在宅支援メニュー)というのがあって、それは月1回の配達日の1週間前までに専門業者さんに電話で注文内容を伝えなければ前月と同じものが配達される仕組みになっている。で、私には「3種の消耗度を確認しつつ何をどれだけ補充すれば1ヶ月がスムーズに運ぶかを考え、配達日1週間前までに電話をする」というミッションが発生したわけだ。ご想像に難くないと思いますが、そう、その電話をうっかり忘れることがあるのですよ。結果、「日中用のパッドは山ほどあるのに、肝心のオムツがない」というような事態が生じてしまい、ドラッグストアに走る、または焦ってネット注文することになるのであった。涙

そうした痛い経験を重ねながら、単価が安い昼用パッドは給付では少なくしてドラッグストアで調達するといった配分もできるようになり、在庫チェックと発注のタイミングをgoogleカレンダーに入れて忘れることなくいい感じで回せるようになってきたのが先月くらいのこと。こうして着々と組み立てた自分なりの仕組みと磨いてきたオムツ類の管理スキルが本格的に発揮される前にその必要がなくなることとあいなったのだが、それを惜しむ気持ちよりも、必要がなくなることの解放感が勝るというのが正直な今の気持ちである。

母は「やっぱり家は落ち着くわ〜」と家にくるたびにいつも言うし、何より好きなものを食べさせてあげられるから自宅で過ごさせてあげたいという気持ちはあるの。1ヶ月に一回、あるいは2ヶ月に一回くらいのペースなら、正直、受け入れてあげたいと思うのよ。
だけど、新型コロナ感染症が鎮火しきってはいない今、それは叶わない。
自宅で過ごさせてあげたいなら「どっぷり介護」を選ばざるを得ないのだよ、よよよ〜。

コロナ前の時代は、老健でも特養でも「入所」しても外出や外泊も自由にできたそうだし、面会も好きな日に好きなだけいられたり、好きな食べ物を持ち込んで食べさせてあげることもできたそうなので、そんな状況に戻れさえすれば、あえて負担の大きい自宅滞在なしでもお互いに無理なく一緒に過ごす時をもてるのに。あぁ、コロナよ、よよよ〜、うらめしや。

とにもかくにも、明朝の介護タクシーの予約もしたし、書類記入もざっと済ませ、あとは明日になったら施設移動に付き添って手続きをする、という段階に至っている。

ひとまず週末の諸々のお世話や、やわらかめの料理や、オムツ類の管理や、月ごとの姉との週末予定調整と施設との連絡等々の関連業務から解放されるのが、今、すごくうれしい。涙