アベノマスクを忘れない|その5|洗ってみた、使ってみた

気になること

前回の|その4|では、アベノマスクに同梱されてきたパンフレットの「洗濯方法」を読解した。
読解する過程で、私は実際に洗ってみた。そして使ってみた。
今回は、その実感をご報告する。

まずは、洗ったらどうなったか、である。

before

after

あれれ? ・・・写真の撮り方のせいで、実際よりも大げさに縮んだように見えちゃいますね、すみません。でも、わざとじゃなかったんです。撮ったときに配慮が欠けてただけで。ただ、撮り直すのもトリミングするのもめんどうなので、このままにしちゃいますね。笑

正確を期し、あらためて数字で示すと、
縦はbefore9.5cmafter9.5cmと変化なく
横幅が13.5cmから12.7cmへの縮みである。

「洗うとすごく縮む」と噂に聞いていたわりには、それほどではなかったなぁという印象ではある。でも横幅は15%ほども縮んだわけで、もしぴったりサイズで買った服だったとしたらピチピチで着られないレベルかも。
この程度の縮みでよかったと思うべきか、いや許せないと怒るべきか。
あなたは、どう思いますか?

もともと、一般的なマスクと比べると小さめなアベノマスクである。
私が日頃使っている「5段プリーツマスク やや小さめ」(縦9cm/横15cm)よりも小さいということは、|その1|で示したとおりである。
噂どおり縮んだら、どんなに小さくなるんだろう?と危惧していた。

ところが、である。
なんと、洗濯して若干縮んだアベノマスクを実際に付けてみたら、あらら? そんなに小さくなかったのだ。ほら、このとおり。

あまりに意外だったので自撮りしながら笑っちゃいました

いやー、意外でした。
背もチビで、顔も小さめな私がつけると、「えっ!? これ、ほんとにアベノマスク? 首相がしてたやつと同じなのかな?」って思っちゃいますよね。笑

ちなみに、私が日常的に使っている「5段プリーツマスク やや小さめ」だと、このようになる。

アベノマスクよりも鼻がしっかり覆われる

私は、衣類は新品でも一度洗ってから身につけるのが習慣で、布マスクも当然、洗わなければ試してみる気になれなかったので、|その1|では寸法を確認しただけで「小さい」と決めつけてしまったが、このとおり、私にとってはさほど小さいわけではなかった。日本国の閣僚たちがよくやるように、お詫びをして発言を撤回すべきだろうか、悩みどころである。

さて、「な〜んだ、これなら意外と使えるかも?」と思ってしまった私は、8月4日に打ち合わせで都心まで行くことになったので、いざ、実際に外で使ってみることにした。

乗ったのは総武線ではありません、あしからず

で、どうだったか。

いつもの5段プリーツマスクを電車の中で外し、リュックからアベノマスクを取り出して「どれどれ」と付けてみた。

・・・あ、暑い。あつい〜〜〜っ!!

梅雨が開けて数日後、よく晴れて最高気温が33°Cになった日のことだったが、車内はクーラーが効いていて窓も開いていて、わりと涼しかった。
でも、ガーゼ15枚重ねの威力は絶大だった。「綿入れ半纏を着たように」などと言えばさすがに誇張になるだろうが、息苦しくて1分とたたないうちに私は元の不織布のプリーツマスクに付け替えてしまった。

付け替えた理由は暑さと息苦しさのほかに、もう一つあった。
何かというと、鼻の上部の両脇が、心もとなかったのである。
いつもの5段プリーツマスクなら、ぴたっと鼻の斜面にフィットしてくれる。だけどアベノマスクは、鼻の上がスースーするんである。大声でしゃべっている人などいない車内とはいえ、なんだか不安になるほどスースーするのだった。

というわけで、ごくごく短時間の試用ではあったが、結論は「まあ、使うとしても冬だな」であった。
だけど、鼻の両脇の隙間のことを考えると、冬でも人が多いところでは使いたくない。使うとしたら、乾燥から喉を守るために家で、とか?

ふむ。
でも、これ、そういう用途で全戸配布されたわけじゃなかったんだよな。
そう思い出すと、がぜん腹が立ってくる。

いらなかったな、これ。

というのが正直な実感である。

洗濯してみて感じたこと・想像したこと

さて、せっかくアベノマスクを手洗いしたので、その洗濯の過程での観察・考察も書き留めておくことにする。

|その4|でパンフレットと動画でじっくりと洗濯方法は学んでいた。

動画を見て私がまとめた手順をおさらいすると・・・

器の水に洗剤を溶かし、マスクを入れて10分つけておく。
やさしく押し洗いしたら水を入れ替え、マスクを振るようにしてすすぐ。
両手の平でマスクを押して水を切り、タオルに挟んで水気をとる。
形を整えながらピンチハンガーに吊り下げ、陰干しで乾かす。
注意点
 ※ 洗剤の量は、使用する製品に合わせて調整する。
 ※ 洗い・すすぎの際は、型崩れするので「もみ洗い」は避ける。
 ※ 乾燥機は使わない。

しかし、実際には諸事情から、学んだ洗濯方法どおりに洗えたわけではなかった。

まずは、動画で示されていた、鍋で肉をしゃぶしゃぶするようにヒラヒラさせるすすぎは、実際にやってみて、どうしても十分なすすぎ方とは思えなかったので、「押し洗い」と同様に「押しすすぎ」にした。

それから、「タオルに挟んで水気をとる」もやらなかった。
というのも、前段で両手の平で何度も押して水を切っても、ぎゅっとひねって絞ったときのようには水気は取れない。それをタオルで挟めば、タオルがとっぷりと濡れてしまうだろう。私がアベノマスクを洗濯したのは梅雨明け前のことだったので、小さなマスクのためにそこそこの大きさのタオルを濡らすのは気がひけた。だから、まだかなり濡れた状態のまま、私はピンチハンガーに吊るしてしまった。

そういえば、衆院内閣委員会の場で、洗濯したけど乾かなかったからアベノマスクを付けてこられなかったと言い訳した大臣がいましたね。
朝日新聞デジタル2020年5月20日 21時37分配信 アベノマスクは乾きにくい?の記事で確かめると、「絞り方が甘かったんで、乾かなくて」と北村誠吾地方創生相発言していた。自分で洗ったかどうかは定かではないが、私同様、タオルで挟んで水気を取らなかったのかも。笑

いずれにしても、実際やってみて思った。
洗濯には手間も時間もかかるし、乾くのにも時間がかかる。

家庭でなら、それでも何とかやろうと思えばできるだろう。
しかし、7月28日の発表「布マスク、今後さらに8千万枚を配布」で、その配布先とされていたのは、介護施設、保育園、幼稚園などである。スタッフがみんなで使ったとしたら、誰が、どこで洗濯しろというんでしょうね、このマークがついた大量の布マスクを。

追加配布8千万枚の案件がお流れになって、ほんとによかった。

・・・というわけで、今回は、アベノマスクを洗って使ってみての考察でした。

実際に洗って使ってみると、「予想どおりだな」ということと、「予想を超えるな」ということがあった。今後の考察・検証にしっかりとつなげていこうと思っている。