毎日、暑い。とんでもなく暑い。
体温を超す気温、恐るべし。
みなさん、いかがお過ごしですか。
生きてますか、息できてますか。
暑さが耐えがたくなると、私と姉は「お願いだ、ストーブを消してくれないか」と言い合い、笑いの微風を求める。今は亡き父が口にしていた台詞だ。
一緒に暮らした晩年の3年9ヶ月のあいだに、夏を3回超えた。
その台詞は最後の夏だけだったのか、その前の夏も口にしていたのだったか。
もはや思い出せないけれど、父との夏といえばコレだ。
認知症が進むにつれて季節も日付もわからなくなっていた父。
北海道出身ゆえに「暑い→夏」よりも「暑い→ストーブ」の方が自然に連想されたのかもしれないが、詩人や歌人のような飛躍感のある比喩のように感じる。
認知症になってからの父は、私たちが折に触れて思い出すような印象深い数々の表現を遺してくれた。
もうすぐ初盆がやってくる。
実家では、父も母も法事らしいことをやる習慣がなかったので、どうしたものか迷う。迎え火、送り火? 盆提灯? キュウリの馬、ナスの牛? やる? やらない? どうする? ……父の遺影に問うては「お前らの好きなようにすればいい」と姉と言い合い笑っては、グズグズと決めかねている。これまた父がよく口にしていた言葉で、これは認知症になるよりずっと前から言っていた。
さて、どうしましょうね。
暑すぎて頭が働かないわ。
父さん、空の上からストーブを消してくれないかな。

夏のランチは冷たい麺がいいね♡
