94歳の父、朝のトイレで「万国の労働者♪」と歌うの巻

日々の楽しみ

今朝、いつものように認知症の父のトイレ介助をしていたときのことだった。

便器に座って用を済ませた父が次の動作を迷わずできるよう、「さあ、立って」と声をかけた。すると即、打ち返すように「たて、ばんこくのろうどうしゃ」と父がキッパリと言うではないか。

とっさに理解できず、「えっ?」と反応しつつ、意味を瞬時に捉えることができた「ろうどうしゃ=労働者」から、「ばんこくの=万国の」→「たて=起て」だなと脳内で逆引きが行われていたところ、父が「インターナショナルだ」と微妙な笑いを浮かべながら言った。

「さあ、立って」から「インターナショナル」まで、およそ5秒くらいだったろうか。その間に父は手すりに捕まってヨイショと立ち上がっていて、「起て万国の労働者♪……だったかな」と今度は節をつけて口ずさんだ。
「あぁ、インターナショナルね」と言いながら、私は爆笑。
だって、こんなシチュエーションで、「万国の労働者」って呼びかけられてもねぇwww

私は廊下から半ばトイレに足を踏み込んでいる態勢で、便器から立ち上がった父に正面から向き合っていて、これから父の膝下まで下ろされている紙パンツを引き上げてあげようと腰を屈めているという場面だ。それから手すりに捕まったままで後ろ向きに回転してもらい、後方からも紙パンツを引き上げてピシッと整え、ズボン下、ズボンも上げながら「便器の蓋をして、水を流して、手を洗ってね」と指示を出す……という一連の流れが常となっているのだが、そういう場面で差し込まれた、まさかの「万国の労働者」への呼びかけ🤣

昭和一桁生まれの父はかつて銀行員だったのだが、若い頃に労働組合の担当もしていたそうなので、高らかに歌ったことがあるのかもしれないなどと想像しながら、父をショートステイに送り出したあとで「インターナショナル」の歌詞を検索してみると全然違う。
はて?……と、次に父が言った通りの起て万国の労働者」を検索してみたら、出てきた出てきた、「聞け、万国の労働者」🤣 
メーデーの歌でした🤣 

メーデーの歌をご存知の方は、冒頭ですでにお気づきになって「違うよ、違うよ」とヤキモキされながら読んでくださったかも?(⌒-⌒;
そう、ワタクシ、還暦になりましたが一般教養が薄いままで(⌒-⌒; ) 

恥ずかしいけど、こうやっていろいろ教えてくれる父に感謝しなくちゃね

図書館に行ったついでに航空公園でお花見。満開から少し散ってしまった感じで、例年の「うわっ❣️」という強いインパクトはなかったけど、それでも桜の花は風情があり、介護疲れを癒してくれました。