『生活と自治』2022年10月号:働くことが社会をつくる

これまでの主な仕事紹介

媒体:『生活と自治』2022年10月号
記事:働くことが社会をつくる
   〜安心&おいしいを広げるためのデポーを運営/地域の仲間と一緒に自分らしく働く〜
発行:生活クラブ事業連合生活協同組合連合会

2022年10月から「労働者協同組合法(ワーカーズ・コレクティブ法)」が施行になりました。

「社会に必要と思う仕事を自分たちでつくりだす働き方によって社会をよりよく成り立てせていこう」という考えにもとづき、みんなで出資し、みんなで経営し、みんなで事業を運営する。そんな「ワーカーズ・コレクティブ」が社会に根付いていく可能性が、法整備によって広がりそうです。

ワーカーズ・コレクティブの活動が生まれたのは、1980年代。市場競争の中では利益ばかりが優先されがちだけれど、ほんとうにそれでいいのだろうか? 地域社会の子育てや介護の課題を解決したり、環境に配慮したリユースショップやせっけんを使った清掃事業などの持続可能な営みを実現する仕事をみんなでできないのか?……労働と事業の在り方への疑問から、さまざまな試みが生活クラブ生協を母体として発展してきました。

法の施行を機に、生活クラブ生協が発行する月刊誌『生活と自治』では連載が組まれ、ワーカーズ・コレクティブの先駆者たちの活動を紹介しています。
10月号で取り上げているのは、生活クラブ神奈川の泉区エリアの店舗型拠点『緑園デポー』。私が記事を担当させていただきました。

2013年の『緑園デポー』開店以来、店舗運営には素人だったメンバーたちが試行錯誤を重ねながら「買い物の拠点」としてはもちろん「地域の居場所」として根を広げてきた様子を、マネージャーから直接うかがい、文章にまとめました。

生活クラブ生協といえば、生産者とともに納得のいくものをつくり、それを適正価格で予約協同購入する仕組みを基本とし、添加物や遺伝子組み換え作物などの情報公開も徹底しています。
その姿勢に共感して組合員となって4半世紀近くなる私ですが、ワーカーズ・コレクティブにチャレンジする人たちとはそれほど接点なく今に至っています。今回の取材を通して、利益追求型ではない「組合」の可能性をあらためて知るとともに、なんでも話し合って決めたり課題解決をしていくワーカーズ・メンバーたちに心から敬意を覚えました。

法施行によってどんな変化が起きていくのでしょうか。興味をもって見ていきたいと思います。