心地よい布は、幸せを運んでくれる

暮らしのDIY

肌に馴染んだやわらかな布が好きだ。
新しい布よりも、使い込んでまるで肌の一部のように感じられる布が愛おしい。
触れると、ホッとする。
落ち着く。
幸せになる。

先週末、春服と夏服を入れ替えていたら、捨てられない服やシーツがあれこれ出てきた。やわらかな心地よい布シリーズである。
けど、「これはもうボロ布だよな」というレベルの布物も多々含まれている。
ところどころが破れていたり、色がまだらに褪せていたりして、着て歩くとか敷いて上に寝るとかといった元来の使用目的を果たせなくなった布物たちだ。
さて、どうしたものか。

入れ替えのたびに、「処分しよう」と心を定めかけるのだが、いざゴミ袋に入れようとして手に触れると、「いやいや、こんなに心地よいのだから」と思いとどまって何年も経つものもある。いやはや、時の流れは早い、物は溜まる。

二重ガーゼのシーツも、そんな布物の中にひっそりと隠れていた。
まんなか辺りが破れているのは、ちょうど私がいつも寝ている位置らしく布地が薄くなっていたところを愛犬マリアが前足でココ掘れワンワンして裂いてしまったからだ。困ったものだ、犬の性。

数年前から同じシーツの二代目を愛用しているのだが、まんなか辺りが破れてしまった初代も、触り心地は現役二代目に勝るとも劣らない。

今回の入れ替えで、この初代を取り出し「ああ、気持ちいい」と頰ずりしたところで電撃のひらめきが訪れた。

破れたところを切って、小さくして使えばいいやん!

なんて素敵なひらめきだ。
要は、「これは古シーツだ」という思い込みから自分を解き放てばいいのである。
だって、これ、ほんとうに手触りのいい布なんだもの。ね? 笑

というわけで、さっそくチョキチョキ&チクチク。
そして、超気持ちのいいミニ・ケットが完成しました。

お腹辺りにかけて寝るもよし、椅子に敷いて座るもよし、膝にかけるのもよし。
いいぞいいぞ♪
これから大活躍してくれそうです。

そして、切り分けた端切れを放ってあったら、あらま、マリアが敷布にしているではないですか。

ふふふ、そうなんです、マリアさんも好きなんですよ、心地よい布類が♡
あ〜、気持ちいい。
私もマリアも幸せです。

綿を育ててくれた人、綿を布づくりの生産者さんにつないでくれた人、布に織ってくれた人、シーツにしてくれた人、仕入れてくれた人、運んでくれた人etc.・・・なんと多くの人たちの手を経て、この二重ガーゼシーツは私の元にやってきたことだろう。
しみじみ、ありがたい。

おかげさまで、私たちは幸せです。