モゾモゾッと首筋に動く生温かさを感じて目が覚める。
陽はのぼらず、まだ暗く、気温がグッと下がる未明のことだ。
「何時かな?」と思いながらも時計を見ることなく、私は上掛けの端をチョイと持ち上げる。
すると、そのモゾモゾはスルスルッと布団にもぐりこみ、私のお尻の脇あたりにピタッとくっついて止まる。
ぬくい。
じんわり、ほっこり伝わってくる。
ああ、気持ちいいなぁ。
私は再び眠りに戻る前に思う。
このぬくぬくに浸って、まだ2〜3時間眠れる!
一日のうちで一番幸せを感じる瞬間だ。
このモゾモゾは、チワワのマリア。
就寝時は足元のほうの布団の上で寝ているのだが、未明になるともぐり込んでくるのだ。
今年10月で12歳になった。
子犬のときに家に迎えてから何年かは、息子と一緒に寝ていた。
私は犬と布団を共有することに抵抗があり、息子が独立してからはケージに寝かせていた。
だけど5年ほど前に病気をしたのを機に、なんとなく夜も自由にさせておくようになった。
すると、夏のあいだはくっついてこないけれど、10月中頃からは毎日こんな感じで私を温めてくれるようになった。
冷え性の私には未明の寒さが堪えるはずだけど、おかげで湯たんぽいらず。
心地よいぬくもりと、まだ眠れるという幸福感が極上です。
ありがとう、マリア♡
気温がグッと下がる未明の時が、とっても幸せ
