ぬか漬けを再開して約半年。マンネリを打破すべく、お知恵拝借

日々の楽しみ

ぬか漬け再開しました!でご報告したように、8年ぶりにぬか床をつくって約半年。
途中、父母の介護のために札幌で過ごしていた夏の1ヶ月は、ぬか床は冷蔵庫で保存し、帰宅後再びかきまぜかきまぜ野菜を漬けては食べている。

ただ、冷蔵庫で長期保存するとき、表面に塩をしてしまったのが失敗だった。
しょっぱすぎて、しばらくはイマイチな出来が続いてしまった。
しかも、そうこうするうちにキュウリとナスの季節が終わってしまった。
寂しい。物足りない。
カブ、ニンジン、ダイコンなんかも美味しいけれど、どうしたってキュウリとナスには勝てないと私は思う。

そんなわけで、しょっぱすぎるのは治ったとはいえ、ぬか漬けを再開したときのようなトキメキ感がなく、なんとなくマンネリでぬか床を混ぜるようになってしまった。
すると、なんだか美味しくないんである。
なんだか残念な漬かり具合になってしまうんである。
で、「もう、いいかな、ぬか漬け」とやめたくなりそうにすらなった。

そんな折に図書館で見つけたのが、有元葉子著『ぬか漬け帖』(筑摩書房2019年5月)。

楕円形の容器に入ったぬか床に、ラディッシュと小松菜が姿を見せている表紙の写真にまず、「あら、こんな風に漬けたらおいしそう」と目を惹かれた。
ページをめくると、著者がぬか床を混ぜたり、キュウリやウリを漬けたりしている手元のシーンの写真が続く。
そして、美しく盛られたキュウリ、ナス、ウリ、ミョウガ、ショウガのぬか漬けの写真が登場する。みずみずしいその姿に、思わず生唾が湧いてくる。

さらに、著者がよく加えるものとして、焼いた塩鮭の頭、粉辛子、にんにく、赤唐辛子、かたい青梅、山椒の実も紹介されている。
ほぉー、こんなものも入れるんだ!
奥が深〜いじゃないか。

そして読みすすんでいくと、びっくりびっくり。
焼いた塩鮭の頭は、気温が高くなってくる初夏に入れると三日間程度ですっかり消えてなくなるというのだ。すごい!

さらに、こんなことも書いてある。
「ぬか床に入れるものについては、慎重になる必要はありません。辛くなりすぎた、匂いが強くなりすぎた、そんな時は、ぬかをある程度取り除き、そのぶん新しいぬかを足してもとに戻しておけばいいのです。自由自在。」

古漬けは、水につけて塩抜きして薄く切り、ミョウガやショウガなどと醤油で和えて食べる。ほかにも、ひき肉と一緒に炒める、チャーハンの具にする、じゃがいもと炒める、サンドイッチの具にするetc.といったアイディアも、さすが人気の料理研究家ならではだ。
あれもこれも、やってみたくなる。

著者は言う。
「ぬか床作りはとても簡単。
 けれども、そのぬか床は、
 あなた自身です。」

・・・ドキッとする。
現在、イマイチなぬか床になっているのは、私自身がイマイチだからなんじゃない?

だけど、基本はただ2つ。
「毎日かき混ぜること」と「清潔にしておくこと」だと著者は言う。

これまでも2つの基本はやってきたつもりだけど、いまいちど姿勢をあらため、もっとかき混ぜ、もっと清潔にしようと心を引き締めた。

というわけで、これからもぬか漬け三昧を続けようと思います。
おいしくな〜れ、おいしくな〜れ♪