「ママの味」のレシピをもとに、スポンジケーキの砂糖をどこまで減らせるか実験中♪

日々の楽しみ

昨年の秋頃から、無性にスポンジケーキが食べたくなる。
市販のふわふわのスポンジケーキじゃなくて、昔、母が誕生日やひなまつりに作ってくれたショートケーキのように、口の中でちょっとモソっとするやつが。

…そう思っていたら、年末年始に札幌の父母の家で大掃除をしていたときに、母のレシピ本が出てきた。

その名も『家庭でできる 和洋菓子』。懐かし〜い。

シミだらけの年季の入った一冊

奥付を見ると、発行所は婦人之友社。
昭和35年2月1日発行・昭和41年9月10日 十四刷。
私は昭和39年生まれなので、母は私が2〜3歳だった頃にこの料理本を買ったと思われる。ちなみに定価400円と奥付に記されている。

私が初めて作ったお菓子が何だったかは覚えていないが、ここに出ている「マーブルケーキ」「ワッフル」「アップルパイ」は中学・高校時代に作った記憶がある。

時代を感じさせる装丁、フォント、色使い……

この懐かしの本の冒頭に出てくるレシピが「ケーキの焼き方」。これこれ、これだ♪

最近のレシピ本より文章が多いかな
ところどころにカラー写真
粉、玉子、砂糖の割合が参考になる

基本の割合は、玉子3個、粉120g、砂糖150g。
いつも使っているパウンド型なら、この分量でちょうど良さそうだと目算をつけた。

問題は、砂糖の量だ。
発見いっぱい原田病日記|その5|「砂糖なしデザート」で血糖値対策に書いたように、ステロイドの投薬の副作用として血糖値が上昇していて「甘いもの」を控えていた年月を経て、甘さに敏感になってしまった私には、たぶん、これだと甘すぎる。

そこで、まずは砂糖半量で作ってみたのだが、だいぶモソっと感の強調された仕上がりになってしまった。それでも、ミルクやカフェオレといっしょにおやつに食べればノープロブレム。いたって私好みのケーキではある。
だけど父母には評判が悪く、一口大に切って生クリームとかヨーグルトで和えて「トライフル」っぽくしたら、やっと「おいしい」と言ってもらえた、というレベルだった。

そこで自宅に帰ってから、砂糖の量を調整しながら何度か焼いてみた。
結果、これなら甘さもほどほど、ふんわり感も出るという配分は、自分なりにコレかなと今のところ思っている。

【レシピ本の配分】玉子3個、粉120g、砂糖150g
→ 【私好みの配分】玉子3個、粉120g、砂糖80g
→ 【人様に差し上げるとき】玉子3個、粉120g、砂糖90g

で、この基本配分の生地に、
レモンの皮をすったのを加えたり、

生クリームが勝ってしまうので、個人的にはトッピングなしの方が好き

ココアとアーモンドを加えたり、

シナモンなどのスパイスを加えたり、

甘夏の皮を削いでハチミツに漬けておいたピールを加えたり、

……とバリエーション豊かなスポンジケーキを楽しんでいる。
砂糖は、気分によってグラニュー糖にしたり、素精糖にしたり。甘さと膨らみ加減を比べてみたりもしている。

実は、私にとって「スポンジケーキが食べたい欲」と同じくらい強いのが、「卵白を泡立てたい欲」。
母が使わなくなった電動の泡立て機をもらってきたので、腕をダルくすることなく卵白をフワッフワに泡立てることができるのだ。
これがもう、うれしい、楽しい、ワンダフル♪

半透明だった卵白が、泡立てるうちにフワっとやわらかくなると同時に白くなる瞬間がある。この瞬間が何よりも好きで好きでたまらない。もー、快感っ!

この卵白のフワッフワが、ケーキをもっこり膨らませてくれる。
ベーキングパウダーも重曹も加えずにふんわり膨らむんだから、卵白ってすごい!と思いませんか?

泡立てながら卵白に砂糖を3回にわけて加え、角が立つほどになったら卵黄を加えて再度泡立て、粉をふるい入れてサクサクと混ぜ、型に流しこんで160度のオーブンで40分。
ほんとに簡単。

オーブンに入れるときは、このようなトロトロ状態の生地が、

こんなに膨らんで焼きあがる。これをミラクルと言わずになんと言おう?
この甘やかな香ばしさに、幸せを感じずにはいられない。すべてに感謝。